2021年御翼10月号その3

 

説教の心構え デイヴィッド・スコウツ牧師

 イエス様は、人に対して直接「罪びとよ」と呼びかけることはなさらなかった。ただし、思い上がっている者に対しては、激しく怒られた。しかし、マタイやザアカイなど、自分の至らなさを知っている者を責めることなく受け入れられた。人は他人から罪人呼ばわりされなくても、その魂では神の前における罪を分かっている。従って、説教(礼拝メッセージ)は、聴衆が既に魂では分かっていることを思い起こさせ、確信を持たせること(リマインダ―)が目的であり、教え込むものであってはならない。ヨハネは、選民だと思いあがっていたユダヤ人に対して、異邦人同様、洗礼を受ける(罪の告白をする)必要がある、と言ったのだった。

説教の心構え デイヴィッド・スコウツ牧師(シューラー牧師の説教のコーチ)2000年1月
① 聴衆は誰か
聴衆が信者であろうとなかろうと、聴衆を敬い、責めてはならない。誰もが傷ついており、希望を必要としている。律法は大切であるが、講壇からは愛がにじみ出ていなくてはならない。々は、何が欠けているかも分からないでいる。ただ空虚な思いでいる。信仰を求めているかどうかさえ分からない。そんな人たちを敬い、聴衆が理解できる言語を使わなくてはならない。その時、人々はキリストに魅かれる。
② 笑顔を向ける
笑顔は人々をリラックスさせる。人によっては、教会が笑顔を向けなかったために、罪悪感を持って育ってきている。笑顔は赦受容、愛のしるしである。
③ 証しと説教を使い分ける
証しは未信者向け、説教は教会員向けである。いずれも恵みが表されるべきだ。人々を力づけ、夢と希望を与える。キリスト、神、復活などが、自分にとってどういう意味があるかを証しして、信仰の人生の素晴らしさを断言する。
④ その他
霊的なメッセージを、権威を持って語り、しかも謙遜さを欠かない。人々をキリストへと導く。今日性のある話しをする。個人的な実例を用いる。聖句を必ず入れる。笑顔、目線、目の輝き、間の置き方、沈黙、身振り、歩き方が大切である。シューラー牧師は、福音を伝えたいという思いで満ちているために、王様のように歩く。興奮を伝え、人々の感情に訴える。

ロバート・H・シューラー博士に、「日本で福音を伝えるのに、大切だと思われることは何ですか」と尋ねた。博士は、以下の四点を挙げられた。(2000年夏)
一 相手を責め立てるようなことは言わない。
二 どれだけ日本の人たちが良い人たちで、知的であるかを伝える。
三 そして、主イエスよりも素晴らしい方は存在せず、
四 主イエスに従っていった時、次第にキリストに似せて頂けることを教える。シューラー博士の説教の特徴は、相手の宗教に関わらず、とにかくキリストに従いなさい、ということであった。


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