2019年御翼3月号その3

                           

以下はSさんのブログからの要約である。

  私は余りに多い日本らしからぬ事件に、その原因が何処にあるのか?とずっと考え続けてきました。…米国は日露戦争以来、アジア大陸における利権獲得のため、邪魔な存在になっていた我が国を征服したので、この際、日本を二度と強い国にならないよう、(開戦前から)綿密に計画してきた占領政策を周到に実行したのです。
 米国は「人の倫理に反し、国際法に触れる」政策を(日本に対して)実行して、本気で日本の「造り変え」をねらっていました。主な政策は次の通りです。
一 プレスコード(新聞報道規制)、ラジオコード(放送規制)による言論統制(昭和20 年9月)
二 全ての印刷物(個人信書を含む)の検閲(昭和20年9月)
三 財閥解体(昭和20年11月)
四 農地改革(昭和20年12月)
五 神道指令(昭和20年12月)
六 公職追放(昭和21年1月)
七 極東軍事裁判の強行(昭和21年1月)
八 既刊図書の没収・廃棄(昭和21年3月)
九 憲法の押し付け(昭和21年11月)
 「軍国主義国を民主主義国に変える」の大看板の下に行ったのは、共産主義国家の政策でした。
西尾幹事二『GHQ焚書図書開封』(徳間書店) 

 Sさんは、こういった思いを戦後ずっと持ち続けてこられた。それは、日本人が古代から持っていたはずの聖書的世界観・価値観を捨てて、西欧諸国の言いなりになるような精神構造を植え付けられることへの懸念である。
 なぜ、西洋的価値観に任せておけないのか。例えば、モーセの十戒は、「~してはならない」ではなく、「(あなたがたは神の子なのだから、当然)~しない」という神からの信頼を託された言い回しなのだという。ことば社のT氏に調べていただくと、モーセの十戒の前半(ほかに神があってはならない~安息日を…聖別せよ)(出エジプト20章3~8)までは命令形であるが、「あなたの父母を敬え。殺してはならない。姦淫してはならない。盗んではならない…」などの後半(12~17節)は、未完了形であった(「~しないであろう」「~しない」)。命令形でないのは、神が私たちに信頼をかけておられることの現れなのだ。「あなたがたは神の子なのだから、当然…しないはずである」と。
「~してはならない」よりも、「あなたがたは、イエスの十字架により神の子とされたのだから、盗まない、殺さない…」と言われた方が、そう期待してくださる神に応えよう、という気持ちが生まれてくる。そのような感覚は、西洋人よりも、日本人の方がユダヤ人に近いと、カリフォルニア神学大学院日本校のヘブライ語K講師は言われる。
 ロサンゼルスの日本語補習校は、現地の学校が休みの土曜日に、現地の学校の校舎を借りておこなわれる。その際、日本人学校側は、学校の校庭に遊びに来る現地の子供たちが、大声を出さないよう、「日本人学校が行われています」という張り紙をした。ところが、それをみたアメリカ人警察官が、「この看板にはまったく意味がない」という。アメリカ人にわからせるためには、「迷惑をかけた場合、アメリカの法律で罰せられます」とでも書かないと、現地の人には説得力がないのだ。日本人ならば、「学校が行われているのなら、静かにしよう」と発想するところ、西洋人はそう発想しない。モーセの十戒をすべて命令形にしてしまったのも、もしかしたら、西洋人主導型のキリスト教思想の影響かもしれない。
聖書の解釈まで曲げてしまいかねない「西洋的キリスト教思想」には終止符を打たなければ、イエス様の教えは日本に根付かないであろう。教会に新しい人を呼び込むため、「教会の敷居を低くしよう」と言っては、人を集めるイベントの開催ばかり考えても、問題解決にはならない。古代から日本人が持っていた神の前における謙遜さを呼び覚ますメッセージを伝えることが重要である。それが、GHQがもくろんだ日本の「造り変え」に終止符を打ち、日本の腐敗を防ぐ道なのだ。


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