2017年御翼1月号その3

                                       

神さまのウィンク

 米国人テレビプロデューサー、スクワイアー・ラッシネルさんは、天の父なる神さまは、日々人間の目には偶然と思えるような出来事を通して、「私はいつもお前を導いている、安心しなさい」と励ましのメッセージを送っておられると言い、それを「神さまのウィンク」と呼んでいる(米国人のウィンクは、「よかったね」と相手を励ます気持ちも表わす)。
 過去にさかのぼって、転機となった出来事を思い起こしてみよう。そのような時に、神さまは正しい方向へと導くための出来事も起こしておられることが多い。
◆突如、何かを相続したり、思いがけず遺産が入ったとか。経済的に苦しんでいたときに、ちょうど必要な額が与えられたことはなかったか。どんな状況の時に突然の収入を得たかを分析してみる。
◆新しい人との出会いはなかっただろうか。人との出会いは転機をもたらす。新しい赤ちゃんが生まれたとか、親友から強い影響があり、物事の見方が変わり、より霊的に人生を見られるようになった出来事はなかったか。何か偶然のようにして方向が示され、生活様式を変えるような出来事はなかったか。
◆ 愛する人とはいつ、どのようにして出会ったか。その人と出会う時に起こった偶然性のある出来事はないだろうか。お二人の出会いは何でしたか?という質問は、夫婦であればよく聞かれることである。素晴らしい相手と結婚出来た、という人には、出会った時に、この相手こそ自分に与えられた人だ、と確信が持てるような、偶然性のある出来事が必ず一つや二つあるものである。あるいは、別れが訪れた時はどうであったか。後から考えてみると、神さまからのウィンクだった、神さまが慰めて下さった出来事だった、と思えるようなことはないだろうか。
◆親しい者の死に直面したことはないだろうか。親、祖父母、親戚の大好きだった伯父さんや伯母さんなど。死別によって新しい道を歩むことになっただろうか。愛する者の死によって引っ越しを余儀なくされたことはないか。
◆仕事から一時期離れたことはないだろうか。間違いなく進む道を変えることとなったであろう。その時、神さまからのウィンク(お導き)はなかっただろうか。
◆霊的に生まれ変わった体験はあるだろうか。それまでの、この世的な夢を追い求めることを止めたという体験はないだろうか。酒を飲むこと、タバコを吸うことを止めた体験はないだろうか。
 人の目には偶然のような出来事を通して、神はご自分が生きて働いておられることを示され、人が神に心を向けるようになることを願っておられる。奇跡的な導きを起せば、人は、「こんなことはとても偶然とは思えない」と神の存在を考えるようになる。そしてそれは、毎日起こっている。私たちは決して神から見放されることはない。パウロは、軟禁状態にあったので、教会を廻れず、代わりに手紙を書いた。それが後に、聖書に編纂されたのだった。苦難に出会っても、神はご自分の計画に従って召された者たちと共に働いて、善い業を完成して下さる。きょう、神さまのウィンクを意識してみよう。自分の存在は偶然ではなく、神の確かな計画のもとに生まれ、大切な使命を果たすために生まれてきたことを確信するであろう。神のお導きを知っているからこそ、私たちは逆境の時も喜んでいられ、同じ信仰を持つ者との交わりを感謝し、喜べるのである。

 昨夜、一九七五年に入学した都立戸山高校の1年C組のクラス会が開かれた。戸山高校では2年生になるときクラス変えがあるので、通常クラス会が行われるのは2年生以降のクラスである。しかし、1年C組を懐かしむ者は多く、41年経って初めてのクラス会となった。但し、私がこのクラスにいたのは一学期だけであり、入学して三カ月後には家族で渡米したので、クラス会に溶け込めるか、多少の不安があった。ところが、同じテーブルに座った女性(古典ギター部)に私の書いたエルヴィスのトラクトを渡してみると、「わたしエルヴィス大好き!」との有難い反応を得たので、参加者25名全員にトラクトを配れた。また、当時やんちゃで、今は医師となっているラグビー部K君の父親が、兵学校75期だと初めて知り、彼とは親子で同期・同級生であることが分かった。これらの「神様のウィンク」により、すっかり打ち解けることができた。

 日々起こる、神様のウィンク(お導き)を体験し、人生を喜べる者となろう。

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