2月14日

旧約 ヨブ記13章

[ 13 ]

13:1 そんなことはみな、わたしもこの目で見/この耳で聞いて、よく分かっている。 13:2 あなたたちの知っていることぐらいは/わたしも知っている。あなたたちに劣ってはいない。 13:3 わたしが話しかけたいのは全能者なのだ。わたしは神に向かって申し立てたい。 13:4 あなたたちは皆、偽りの薬を塗る/役に立たない医者だ。 13:5 どうか黙ってくれ/黙ることがあなたたちの知恵を示す。 13:6 わたしの議論を聞き/この唇の訴えに耳を傾けてくれ。 13:7 神に代わったつもりで、あなたたちは不正を語り/欺いて語るのか。 13:8 神に代わったつもりで論争するのか。そんなことで神にへつらおうというのか。 13:9 人を侮るように神を侮っているが/神に追及されてもよいのか。 13:10 たとえひそかにでも、へつらうなら/神は告発されるであろう。 13:11 その威厳は、あなたたちを脅かし/恐れがふりかかるであろう。 13:12 あなたたちの主張は灰の格言/弁護は土くれの盾にすぎない。 13:13 黙ってくれ、わたしに話させてくれ。どんなことがふりかかって来てもよい。 13:14 たとえこの身を自分の歯にかけ/魂を自分の手に置くことになってもよい。 13:15 そうだ、神はわたしを殺されるかもしれない。だが、ただ待ってはいられない。わたしの道を神の前に申し立てよう。 13:16 このわたしをこそ/神は救ってくださるべきではないか。神を無視する者なら/御前に出るはずはないではないか。 13:17 よく聞いてくれ、わたしの言葉を。わたしの言い分に耳を傾けてくれ。 13:18 見よ、わたしは訴えを述べる。わたしは知っている、わたしが正しいのだ。 13:19 わたしのために争ってくれる者があれば/もはや、わたしは黙って死んでもよい。 13:20 ただ、やめていただきたいことが二つあります/御前から逃げ隠れはいたしませんから。 13:21 わたしの上から御手を遠ざけてください。御腕をもって脅かすのをやめてください。 13:22 そして、呼んでください、お答えします。わたしに語らせてください、返事をしてください。 13:23 罪と悪がどれほどわたしにあるのでしょうか。わたしの罪咎を示してください。 13:24 なぜ、あなたは御顔を隠し/わたしを敵と見なされるのですか。 13:25 風に舞う木の葉のようなわたしをなお震えさせ/乾いたもみ殻のようなわたしを追いまわされる。 13:26 わたしに対して苦い定めを書き記し/若い日の罪をも今なお負わせられる。 13:27 わたしに足枷をはめ、行く道を見張り続け/一歩一歩の跡を刻みつけておかれる。 13:28 このようにされれば/だれでもしみに食われた衣のようになり/朽ち果てるほかはありません。

新約 使徒言行録20:1-16

◆パウロ、若者を生き返らせる

20:1 この騒動が収まった後、パウロは弟子たちを呼び集めて励まし、別れを告げてからマケドニア州へと出発した。 20:2 そして、この地方を巡り歩き、言葉を尽くして人々を励ましながら、ギリシアに来て、 20:3 そこで三か月を過ごした。パウロは、シリア州に向かって船出しようとしていたとき、彼に対するユダヤ人の陰謀があったので、マケドニア州を通って帰ることにした。 20:4 同行した者は、ピロの子でベレア出身のソパトロ、テサロニケのアリスタルコとセクンド、デルベのガイオ、テモテ、それにアジア州出身のティキコとトロフィモであった。 20:5 この人たちは、先に出発してトロアスでわたしたちを待っていたが、 20:6 わたしたちは、除酵祭の後フィリピから船出し、五日でトロアスに来て彼らと落ち合い、七日間そこに滞在した。

◆パウロ、若者を生き返らせる

20:7 週の初めの日、わたしたちがパンを裂くために集まっていると、パウロは翌日出発する予定で人々に話をしたが、その話は夜中まで続いた。 20:8 わたしたちが集まっていた階上の部屋には、たくさんのともし火がついていた。 20:9 エウティコという青年が、窓に腰を掛けていたが、パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて三階から下に落ちてしまった。起こしてみると、もう死んでいた。 20:10 パウロは降りて行き、彼の上にかがみ込み、抱きかかえて言った。「騒ぐな。まだ生きている。」 20:11 そして、また上に行って、パンを裂いて食べ、夜明けまで長い間話し続けてから出発した。 20:12 人々は生き返った青年を連れて帰り、大いに慰められた。

◆トロアスからミレトスまでの船旅

20:13 さて、わたしたちは先に船に乗り込み、アソスに向けて船出した。パウロをそこから乗船させる予定であった。これは、パウロ自身が徒歩で旅行するつもりで、そう指示しておいたからである。 20:14 アソスでパウロと落ち合ったので、わたしたちは彼を船に乗せてミティレネに着いた。 20:15 翌日、そこを船出し、キオス島の沖を過ぎ、その次の日サモス島に寄港し、更にその翌日にはミレトスに到着した。 20:16 パウロは、アジア州で時を費やさないように、エフェソには寄らないで航海することに決めていたからである。できれば五旬祭にはエルサレムに着いていたかったので、旅を急いだのである。

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